柔軟な働き方を実現するための措置
いつも参考にさせていただいております。
養育両立支援休暇の導入を検討しております。
・1年間につき10日の取得
当該子が複数の場合でも 例えば 2人以上は20日にする 義務はないでしょうか。
・養育両立支援休暇は出勤率の算定時、出勤扱い(または所定労働日数に含まない)
になりますでしょうか。
・養育両立支援休暇のメリットについて
養育両立支援休暇は無給の予定です。すでに設置の子の看護休暇も同様です。
そのため、有休利用を優先する動きがあり、あまり休暇のメリットが浸透しておりません。
良い伝え方ご見解をうかがえますと幸いです。
何卒宜しくお願いいたします。
投稿日:2025/06/10 12:22 ID:QA-0153781
- 総務人事Mさん
- 東京都/情報サービス・インターネット関連(企業規模 51~100人)
この相談に関連するQ&A
プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ご回答申し上げます。
ご質問いただきまして、ありがとうございます。
次の通り、ご回答申し上げます。
1.複数の子がいる場合、日数を加算する義務はあるか
→ 義務はありません。
労働基準法や育児・介護休業法において、「養育両立支援休暇」という制度は現行法上の義務的制度ではなく、企業独自の任意制度として導入されるものであると理解されます。そのため、対象の子が複数いる場合に取得可能日数を加算するか否かは、企業の裁量で設計して問題ありません。
類似例として「子の看護休暇」制度では、法律上は**小学校就学前の子が2人以上の場合、年間10日(子1人なら5日)**と定められていますが、あくまでこれは法定制度であるためです。御社で導入する休暇が法定制度でない場合、このような人数による加算義務はありません。
2.出勤率の算定時の取扱い(出勤扱い or 所定労働日数に含まない)
→ 出勤扱いとするか否かは企業裁量。ただし、「所定労働日数に含めない」方が社会保険や有休管理との整合が取りやすいこともあります。
労働基準法上の出勤率の算定(たとえば、有給休暇の付与要件である8割出勤)においては、法定休暇や会社が「出勤とみなす」と規定した休暇は出勤扱いに含めることが可能です。
よって、御社が養育両立支援休暇を「出勤とみなす」と明記すれば、出勤率の計算にも含められます。逆に、「所定労働日数から除外」する方式も可能です(たとえば介護休業のように)。この取扱いをどうするかは、就業規則などで明確にしておく必要があります。
参考例:
出勤率に含める場合:「当該休暇を取得した日は出勤したものとみなす」
所定労働日数から除外する場合:「当該休暇を取得した日は、出勤率の算定対象日数に含めない」
3.養育両立支援休暇のメリットの伝え方(無給の場合)
無給である以上、従業員が有休を優先して利用するのは自然な流れです。しかし、以下のような観点から「制度の使い分けの意義」を伝えることで、理解を促進することが可能です。
【伝え方の工夫:3つの観点】
「有給温存」の観点
→「有休は突発的な体調不良やリフレッシュなどに取っておけるよう、養育支援休暇を上手に活用してください」
「計画的取得」の観点
→「学校行事・通院など、予め予定されている育児関連の用事は、養育支援休暇での取得をおすすめしています」
「利用実績が制度の改善につながる」視点
→「使われることで制度の改善・見直し(たとえば有給化や拡充)の議論が進みます。まずは活用してみてください」
【周知資料の例文】
この制度は、育児と仕事の両立を支援するために設けられました。無給ではありますが、日々の有給休暇を温存したい方や、予定された育児イベント・通院等に活用いただける柔軟な休暇制度です。皆さんの声が今後の制度改善にもつながりますので、ぜひご利用ください。
以上です。よろしくお願いいたします。
投稿日:2025/06/10 14:08 ID:QA-0153782
相談者より
ご回答、誠にありがとうございます。
大変勉強になります。参考にさせていただきます。
投稿日:2025/06/12 12:06 ID:QA-0153885大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
・子が複数でも10日で問題ありません。
→2人なら20日などの法規定はありません。
・会社のルールで問題ありません。
(出勤扱いとする法規定はありません)
→不就労扱いでもかまいませんし、所定労働日に含まないとしてもかまいません。
出勤扱いとしてもかまいません。
・会社は柔軟な働き方2つ選択するときには、従業員代表等から意見聴取する必要があります。その際、周知してください。
従業員は2つのうちから1つを選択します。
投稿日:2025/06/10 16:18 ID:QA-0153783
相談者より
ご回答、誠にありがとうございます。
大変勉強になります。参考にさせていただきます。
投稿日:2025/06/12 12:06 ID:QA-0153886大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
回答いたします
ご質問について、回答いたします。
以下、義務としてはございません。
↓ ↓ ↓
>・1年間につき10日の取得
>当該子が複数の場合でも 例えば 2人以上は20日にする
>義務はないでしょうか。
↓ ↓ ↓
法令上の条件としては存在いたしませんが、企業独自の定めとして設定していただく分には差支えありません。
--------------------------------------------------
以下、出勤率の算定時、出勤扱いにしなくとも良い休暇となります。
しかしながら、企業独自の定めとして、取得者が有利になるよう、
出勤率に含めていただいても差支えありません。
↓ ↓ ↓
>・養育両立支援休暇は出勤率の算定時、出勤扱い
>(または所定労働日数に含まない)
>になりますでしょうか。
--------------------------------------------------
休暇制度導入の主旨は、休暇が必要な方が、取得しやすい環境整備と
なりますので、そちらをお伝えいただくのはいかがでしょうか。
↓ ↓ ↓
>そのため、有休利用を優先する動きがあり、あまり休暇のメリットが
>浸透しておりません。
>良い伝え方ご見解をうかがえますと幸いです。
↓ ↓ ↓
以下は、休暇制度を社員全体が理解し、必要な時は相互協力する
気持ちが持てるよう、休暇制度の周知に目を向けた参考です。
養育両立支援休暇を導入します。
養育両立支援休暇は、3歳から小学校入学前の子どもを育てる社員が、
仕事と育児を両立しやすくするために取得できる、国も推奨している
休暇制度です。当社としても仕事と育児の両立を支援していきます。
養育両立支援休暇は年間10日間取得でき、時間単位での取得も可能です。
休暇が必要な方は是非、ご活用ください。
投稿日:2025/06/10 16:30 ID:QA-0153786
相談者より
ご回答、誠にありがとうございます。
大変勉強になります。参考にさせていただきます。
投稿日:2025/06/12 12:07 ID:QA-0153887大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
ご利用頂き有難うございます。
ご相談の件ですが、養育両立支援休暇につきましては、子の看護休暇のように2人の場合に倍の日数を付与するといった措置までは定められておりません。
従いまして、2人の子がいる場合でも1年に10日で足りるものといえるでしょう。
そして、出勤率に関しましても、直接の定めはございませんが、休暇を取り易くする上でも育児休業等と同様に出勤扱いとされるのが望ましいとはいえるでしょう。
投稿日:2025/06/10 19:24 ID:QA-0153790
相談者より
ご回答、誠にありがとうございます。
大変勉強になります。参考にさせていただきます。
投稿日:2025/06/12 12:07 ID:QA-0153888大変参考になった
回答に記載されている情報は、念のため、各専門機関などでご確認の上、実践してください。
回答通りに実践して損害などを受けた場合も、『日本の人事部』事務局では一切の責任を負いません。
ご自身の責任により判断し、情報をご利用いただけますようお願いいたします。
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